―「なんとなく不調」に寄り添う、在宅ならではの看護―

季節の変わり目、なぜ体調を崩しやすい?
最近は朝晩ぐっと冷え込むようになりましたね。
いよいよ冬の訪れを感じます。
利用者さんとお話していても、
「最近なんとなくだるくて…」
「前より眠りが浅い気がする」
「寒くて体がこわばって…」
というお話をよく聞きます。
春や秋、気温や湿度が変わる季節の変わり目は、そんな不調が出やすい時季です。
熱があるわけでも、検査で異常が出るわけでもないけど、いつもとなんか違って、調子が出ない。
訪問看護の現場では、このはっきりしない不調こそが、実はいちばん大切なサインだと考えています。
体だけでなく、生活リズム・心の調子・環境の変化が、少しずつ重なって出てくるのがこの時期だからです。
訪問看護師が気づく「季節の変わり目サイン」
訪問看護師が見ているのは、発熱や血圧の数値だけではありません。
- 食事量が少しずつ減っている
- 水分をとる回数が減っている
- 動き出しに時間がかかる
- 表情が少し硬い、会話が短い
- 「まあ大丈夫」と言いながら疲れている
こうした変化は、病院の1回の受診では見逃されがちです。
でも、普段の生活を知っているからこそ、「いつものその人」との違いに気づくことができるし、必要なケアができます。
訪問看護では、“異常”よりも“変化”を大切にする。
それが、季節の変わり目のケアの出発点です。
体調だけでなく「暮らし」を整えるのが在宅ケア
季節が変わると、体調だけでなく暮らしも変わります。
- 朝晩の冷え込み
- エアコンを使うか迷う時期
- 服装の調整が難しい
- お風呂や外出が億劫になる
訪問看護では、こうした生活の変化も一緒に見ていきます。
「少し厚手の上着を手の届くところに置きましょう」
「この時期は、無理に外に出なくて大丈夫ですよ」
「脱ぎ着しやすい服の方が楽ですね」
正解を押しつけるのではなく、その人の生活に無理なく合う選択を一緒に考えるのが、在宅ならではの体調管理です。
実はこれが効く。訪問看護師のちょっと意外な工夫
季節の変わり目に、訪問看護師が特に大切にしているのは「頑張らせないこと」。
- 今日は調子が落ちる前提で予定を組む
- 調子の悪い日は「やらないこと」を決める
- 昨日できたことを、今日の基準にしない
「ちゃんとしなきゃ」と無理をすると、かえって体調を崩してしまうこともあります。
だから私たちは、
調子が落ちる時期こそ、生活を縮めるケアを意識しています。
小さな調整を積み重ねることが、大きな不調を防ぐ近道になる。
これは、日々の訪問で実感していることです。
訪問看護は、体調を管理するだけの仕事ではありません。
ご利用者さんと一緒に、季節を乗り切っていく伴走者でもあります。
「この時期は、毎年しんどくなりますよね」
「無理しないでいきましょう」
そんな何気ない一言が、安心につながることも多いんです。
不調を一人で抱え込まず、「気づいてもらえる」「相談できる」関係があるというだけで、心と体はずいぶん楽になりますよね。
だからご利用者さんと一緒に「季節を越える」という気持ちで、日々に寄り添うことを大切にしています。
実はスタッフ自身も、季節のケアを大切にしています

そして季節の変わり目は、看護師自身も調子を崩しやすい時期。
だからこそ、スタッフ自身も体調ケアには気を付けますし、お互いの声かけや情報共有も欠かしません。
「最近忙しそうだけど大丈夫?」
「今日は無理しないで帰ってね」
利用者さんだけでなく、スタッフも無理をしない。
そんなチームの雰囲気が、安定したケアにつながっています。
おわりに:小さな変化に気づける看護でありたい
季節の変わり目に必要なのは、特別な治療よりも丁寧な気づき。
少しの違和感を見逃さず、
その人の暮らしに合わせて調整していく。
訪問看護は、そんな看護を大切にしています。
なんとなく調子が悪い。
理由はわからないけど不安。
そんなときこそ、どうぞ気軽にご相談ください。
これからの季節も、温かく元気に過ごせるお手伝いをさせていただきます!


